(1)「御社の創業にあたって、立ち上げの苦労のようなエピソードはありますか」

「中小企業の特徴(1)経営方針」で述べた通り、中小企業の経営方針はあまり明確ではありません。創業の際の創業者の想いや情熱の中に、経営方針の形が見えることがあります。

(2)「社員の方々の社歴や年齢の構成はどのようになっていますか」

中小企業の採用状況や定着率が大体把握できる質問です。新卒社員にとって、若手社員が多い方が馴染みやすいのは言うまでもありません。また、毎年採用実績があるのに、人数がそれほど増えていなく、社歴が長い社員が少なければ、退職者が多いことになります。

(3)「競合商品に比べて、既存のお客様が御社の商品を選ぶのはなぜでしょうか」

中小企業の営業戦略は「中小企業の特徴(4)経営戦略」で主に述べた通りです。数は多くなくても、熱く支持してくださるお客様が存在すると言うのが中小企業の事業上の理想像です。お客様がどのような理由でその中小企業を選んでいるのかは非常に重要です。
(4)「出産や介護など、フルに毎日働けない状況の社員にはどのように対応しますか」
産休制度や育休制度などがきちんと整っていない中小企業は多々ありますが、実際には、社員一人ひとりの状況に応じて、オーナー社長が柔軟な対応をしているケースが殆どです。多くの社員相手に一律の対応をする大手企業よりもきめ細かな対応が本来できるのが中小企業なのです。

(5)「入社後の新卒社員はどのような教育をうけますか」

中小企業の社員教育は非常にバリエーションに富んでいます。自社がタニマチとなっている相撲部屋に修行に行かせる企業もありますし、近くの小学校のグランドを借りてゴールデン・ウィークにキャンプ生活をさせる企業もあります。一方で大手企業のような外部の研修会社に丸投げした企画の研修を行なう企業もあります。

(6)「今の社員の方々が親戚や知人からどんな会社か尋ねられたら、なんと紹介しますか」

知名度の低い中小企業の場合は、社員の会社への愛着がそのまま自分の勤め先の紹介の仕方に反映することが多いです。

(7)「御社が大卒新卒社員の採用をしている理由はなんですか」

一般的には中小企業は中途採用に力を入れていることの方が多いはずですので、大卒新卒社員を敢えて採用しようとする背景には、何か特別な理由が存在することがあります。その目的が分かれば、その目的に従った入社後に期待される役割が分かることになります。

(8)「社長のご親族の方は社内にどのぐらいいらっしゃいますか」

中小企業では、オーナー社長の家族が役員に入っていたり、社長の子供が後継者として管理職に就いていたりすることがあります。社長に万が一のことがあった場合のことなどを想定すると、必ずしもそのような存在は悪いことではありません。しかし、あまりに数が多く、優秀な社員の昇進を阻むような状態は問題です。

(9)「五年前の会社の状況に比べて、大きく変わったことはなんですか」

中小企業は経営環境の変化などに応じて、組織構成や扱い品目、営業地域など、細かく変更することがよくあります。それを振り返ってもらうと、その中小企業がどのような方針や風土を持っているか、理解する手掛かりが出てくることがあります。

(10)「性別や年齢によって、控えた方が良いと思われている仕事はありますか」

高齢になってきた社員が何かの危険な機械作業ができないとか、女性には特定の作業をさせないと言うことなどが説明される質問です。昨今のダイバーシティなどの考え方からすると、中小企業こそ、誰もが何でもできる組織を目指していると言う答えが、基本的には望ましいとは言えます。