就活中の学生も、その親も、「入るなら良い会社に」と言います。しかし、聞き込んで行くと、「良い会社」の定義はかなり曖昧です。

一般的な「良い会社」の指標には、売上・利益・組織規模・社会貢献度・株価・能力反映方の人事体系の有無などが用いられています。しかし、そのどれもが、社員にとって良い会社であることを保証するものとは思えません。テレビの『プロジェクトX』 に出てくるような体験をしたいなら、むしろ、業績の悪い会社を選ぶべきでしょう。

一方で、「自分にとって良い会社」の希求の多くは、「自分に向いている会社」と言う結論に行き着きます。そこでは、「自分に向いている仕事」=「適職」があると考えられ、就活中には適職探しに躍起になり、入社後は、ありふれた挫折でも、「自分に向いてない仕事」と投げ出す動きにつながります。

「良い会社」と「自分に向いている仕事」の現実について、考える時間を作ります。

キーポイント

(1) 「良い会社」とは、どのような会社か。またその評価はどのように決まるか
(2) 入社前の「良い会社」探しの方法には、どのようなものがあるか
(3) 社員が会社に在籍する主な動機は何か
(4) 適職はどのようにして見つけられるか
(5) 「合わない」と感じる会社に入社してしまったら、何をすべきか